FREE版Live2D(13)|首に横揺れの設定

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フリー版Live2Dで『角度Z』のパラメータに首を傾けるモデリング作業をするの巻

 今回は前回の記事で設定した頭部の傾きに合わせて首の傾きをモデリングする作業を行うよ。難しくない作業だけれど、キャラクターの頭の大きさや首の細さ、首のイラストが短めだったりすると大きく傾けた時に形状が合わないことがあるので注意が必要。獣人モデル01の『フェネック君』は首を長めに描いているので首が途切れるという事にはなりにくいとは思うけれど、首に毛並みが描かれているので服の襟元からはみ出したりするような変形をしてしまうと不自然になってしまうので注意が必要だ。

 首に対してワープデフォーマを作成して、[角度Z]のパラメータを傾けた時の頭部に合わせてワープデフォーマを変形させる作業を行うので直接アートメッシュに触れる事はしないよ。首オブジェクトと首に描いた首用の影オブジェクトがあるけれど、1つのデフォーマに2つのパーツを収めても良いと思うし2つに分けても良い。今回の記事は『首の影』『首』それぞれにワープデフォーマを設定するやり方で、首の影の親が『首の影用デフォーマ』になる。首の影用デフォーマは『首のデフォーマ』を『親』にする入れ子方式になるよ。『首の影デフォーマは首のデフォーマより大きくならないようにすること』がポイントになる。それぞれを分ける事で必要に応じて首の影をXYZ軸で変形させる動きを気軽に設定できるよ。

 例えば、下の画像は『影と首』両方を1つの『首のZ軸曲面』ワープデフォーマに収めている状態。首の影を動かすつもりが無かったら、この状態でZ軸の設定を行えば良いと思うよ!

 変形のさせ方は、いつも通りパラメータを設定する。3点パラメータで、Z軸の頭部傾きはすでに設定している状態なので、その頭部の傾きに合わせて首を変形させているよ。画像だと動かした部分があまり見えていない状態なんだけど、頭部がZ軸で傾きながら斜め上下を向いた時にその微妙な角度が反映されてくるのでモデルビューエリアの右下[再生ボタン▷]を押して動かしながら確認してみると良いかも知れない!首の傾きがZ軸に自然な動きで追いつけているかを確認する時は『ポージング』よりも大きく首を傾けてくれる『AやBのアニメーション』の方が確認しやすいよ。そんなに目立つパーツじゃないから、これなら動かさなくてもいいんじゃないか…って思っちゃうところもあるけれど、まったく動かさないとやっぱり不自然で頭部だけ稼働する人形とかロボみたいな感じになってしまうのでちょっと動いてるって大事みたいだね。

 逆のパラメータを設定する時にはスライドさせて逆方向を手動で設定しても良いと思うけど、パーツの動きを反転させる方法が楽でおすすめ!

『動きの反転』については前回の記事『頭部Z軸』でも使った機能だけど、目のXY軸の設定をした時の『目次:便利なパラメータの反転機能について』でもお話した方法だよ。

良かったら読んでみてね。

 画像の状態は『首のデフォーマ』と『首の影のデフォーマ』が選択されて表示されている状態。
デフォーマの『親子関係』では『子が親の動きに影響する』ので『親の変形』に合わせていくように『子』も変形する。なので、作業する手順はデフォーマのサイズが小さく良く動く『子』からの作業手順が基本なので『首の影』のデフォーマから作業して、『首』のデフォーマをモデリングするのが本来の手順になると思うよ。バルトフはまだ不慣れなところもあって、もう少し影を変形させようか…と『首』と『影』を行き来して作業しちゃった。慣れてきたら小さなデフォーマ『首の影』からしっかり仕上げていけば、モデリングを行き来するような二度手間が減って作業手数も減るんだろうなと思っているところ。

 いつも作業手順のボックスを設定しているんだけど、今回はちょっと悩んでしまった。首の影が首よりも範囲が横に広い描画の場合は『首の影のデフォーマ』を子として設定しようとした場合に『首のデフォーマが大きくなりがち』問題が浮上したからだ。一見そんなに問題にならなそうだけど、首のデフォーマが首に対して適切なサイズよりも大きくなってしまった場合は首の変形作業が非常にやり辛くなることが予想できる。その場合は『首の影』の親は現段階のデフォーマパレット内で設定するとなると『Root』設定にして作業をすることになると思う。

 バルトフが描いた影の描画が首の太さに近い描画範囲だったので首に対して『子』として親子関係が設定できるんだ。Palkaloid企画の『獣人モデル01』は利用規約範囲内で描画変更を認めてるモデルなので、影の範囲を広くすることも可能なんだよね。『影』をパーツからはみ出して大きく描く手法を勧めている記事を多く見かける事を思い出したんだ。もしも描画範囲を変更してカスタムした場合には親子関係が破綻して記事の通りにできなくなるか、オブジェクトに対するデフォーマサイズが大きすぎるせいで首の変形がやり辛くなる可能性が出てくることを注意点として記しておこう。この辺の『親子関係』についての問題は、首に限らずどのオブジェクトパーツにも言える事なので注意が必要だね。利用規約の範囲でカスタムを楽しんでくれるのは喜ばしく嬉しい事なんだけど、モデリング作業は記事通りにできなくなる可能性は理解した上でカスタムを楽しんでほしいな!

 と言うわけで、カスタムしていない(色塗りは問題ない)描画をいじっていない事を前提に解説をするよ。

首のZ軸設定
・首の影オブジェクトを選択し『ワープデフォーマ』を作成
・Z軸パラメータを『0』にする
・首の影ワープデフォーマを選択しZ軸パラメータに3点パラメータを打つ
・パラメータをスライドさせ頭部Z軸の傾きに合わせてワープデフォーマで影の変形をする
・パラメータを『0』にする
・首のオブジェクトと首の影ワープデフォーマを選択し『ワープデフォーマ』を作成
・Z軸パラメータが『0』の状態で首のワープデフォーマを選択し3点パラメータを打つ
・頭部Z軸の傾きに合わせて変形を行う

 画像の[デフォーマ]パレットの通り、首のZ軸曲面は『首』と『首の影のワープデフォーマ』が子になっている状態を確認できる。でもその親子関係は『首のワープデフォーマ』が『首のワープデフォーマ』の大きさに収まる範囲である事、『首のワープデフォーマが首のモデリングに適切なサイズである事』でモデリングできる状態だ。影の描画範囲が広くワープデフォーマが大きな場合は首との親子関係は結べないという事を注意点として覚えておいてほしい。親子関係に求める事は『親をモデリング(変形)させると入れ子も合わせて移動変形する』という事。影と首と別でも問題ないよ!という事であれば、最終的にはボディの方で親子関係に含むことになるので今回の場合、大きな問題ではないと思うよ。

 パーツパレット内で見る首に関するオブジェクトの描画順については、そのイラストによって変わってくると思うのでここじゃないとダメ!という正解はないはず…。今回の場合は、『首の上部』は『顔で隠れている必要がある』のと、『首の下部』は襟元の『服で隠れている必要がある』ので上記の画像のような描画順となっているだけ。チョーカーとか首輪をつけていれば、パーツパレット内ではそれらが首の上に位置する事になるし、顔にも覆いかぶさるマフラーの様なパーツがあれば首どころか、顔より上位に首の装飾パーツオブジェクトが位置することになると思う。

 けれど、デフォーマパレット内では首に関する動きに連動してくるオブジェクトだと思うのでパーツパレット側の描画順とは全く違う並びになってくるという事。その時にどのような親子関係を築いていくかは、バルトフの現時点で持っている判断材料としては『親が子に影響を与える必要があるパーツかどうか』で決めていくようにしているよ。それ以外はとりあえず『Root』にしておく。ポージングなどのアニメーションで確認している時に動きがオカシイとなれば、親子関係を見直し入れ子にする作業を行っていく。最終的には体全体のZ軸や呼吸のデフォーマでオブジェクトパーツ全体をまとめる親を作成することになる。顔に関するオブジェクトのモデリングでは、デフォーマを作成してもフォルダ内の表示順で収まる事が基本だったと思う。これから先のモデリングでは胴体より描画順が下にある二の腕、手や腕は顔よりも上に来るようになっている描画順だけど、デフォーマパレット内では肩の回転デフォーマで親子関係の並び順になっている腕、といったパレットによって大きく異なる並び順になっていて見慣れないうちは複雑で混乱しそうになってくると思うんだ。

 バルトフ自身は、独学を進めていく上で基本をしっかりマスターしていこうと思っていて、今回フェネック君のモデリング手順はLive2D公式の改訂版教科書をもとに作業を進めているよ。フェネック君には髪の毛やリボンなどの揺れモノ装飾が無いという事と、無料版のLive2Dでモデリング作業を行うという縛りのある事を前提に記事を作成しているので、もろもろ省略していたりするのはご愛嬌。個人サイトの作業記録で自分の気づいた事や思った事を盛りに盛ってる記事なので、知識と理解が公式の教えからズレちゃってる可能性もあるけれど、一応今回のフェネック君についてはモデリングを呼吸から全体のZ軸設定まで一通り済ませて動きを確認した後で記事の作成をしているよ。
 これからLive2Dに挑戦してみたい人の目線と近しい立ち位置での記事になるんじゃないかなと思うんだ。悩んだこと、判らなかったことを少しずつ解決しながら進めていくので良かったらこの先もお付き合いしてね♪

ばるとふ
ばるとふ

 今回はこのへんで!
これから『親子関係』が大事になってくる作業が多くなってくるよ~。

顔のXY軸の変形は、まだまだ改良すべき点が多くて奥がめちゃくちゃ深い作業なんだよね。今もつスキル範囲で無理なく、なるべくシンプルで簡単に、自然に動かせる範囲で考えた作業の内容を記事にしていくよ。スキルアップしたと思ったら随時記事でシェアしていくつもり!
今回も読んでくれてThanks!

 

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